【本仕込み】

新商品の本仕込みが始まりました。
ブログは昔から、本音が出せる唯一の場所にしてます。
ブンコの部屋的な。
なのでびっくりされる方もいるようです。
けど、私は観音様でもお釈迦様でもない、毒のある人間です。
本当は毎日心が圧し潰されそうだ。
来年の今頃もここで造っていられるのかな。
そんなことを思うと、どうしようもない
虚しさや、劣等感や、自分の小ささに、泣けてくる。
昔、動物の番組で熊のお母さんの子育てってのがあった。
新米お母さんは、鮭がうまくつかまえられない。
二頭の子熊のお世話をしながら、
どうにか食べ物を確保するのに必死に頑張るのですが、
なかなか上手くいかない。
お母さんや子熊はどんどんやせ細って行きます。
必死に鮭を追いかけていると、
そのうちに一頭の子熊が波にのまれて流されて行きます。
お母さんは気づいて必死に呼ぶのだけれど、
すでに遅く、姿が消えてしまいます。
残された一頭と浜へ戻り、トボトボ歩いて行きます。
それからお母さんは上手く鮭をつかまえられるようになりますが、
あとで食べようと埋めていた鮭を横取りされたり、
頑張っても頑張っても、親子をいくつもの試練が襲います。
そうしてお母さんは子熊を背負い、
やっとの思いで海を泳ぎ、安全な場所に辿り着くのでした。
「鮭に必死になって目を離したから、子熊が流されたんだ」
そうやって、責める人がいるでしょうか。
私にとっての鮭は、酒造りにあたります。
(鮭、酒。。。偶然読みが一緒ですが
)
これが上手くいかないと、
親子もろとも飢え死にです。
酒造りしながらも、子供のことも気がかりです。
お母さんが働いてるから、子供がそうなったとか、
子供がいるから酒造りが上手く行かないんだとか、
悪い結果の理由をそこに持っていかれたくない。
だから、どっちにも全力で向き合う。
そうしたら、時々なんかとてつもない疲労感に襲われる。
そして逃げ出したくなる。
乗り越えても、乗り越えても、次から次へと波はやって来る。
肩書きとかそんなもんは何にも役に立たない。
自分の未熟さは、自分が一番知っている。
そんな弱気が出ちゃった私に娘が言います。
「昨日のプロフェッショナル観た?」
え?
「外見は、おまけ。」
うん。
「つまり肩書きだって、おまけ。」
確かに。
「大事なのは、中身。」
でも、その中身をいったいどうやって強く作ってけばいいのさ。
「そんなもん簡単にできたら世の中みんな成功者だらけじゃん。」
母、娘に説教される。。
娘よ、どうしてそんなに強く育ったんだ。
娘が幼少期の頃から常々思っていたけれど、
前世は私の母だったに違いない。
娘よ、ありがとう。
私には、泣いてる暇なんて1ミリもないんだった。
ブレずに我が道を進むしかない。
明日、少し前に進んでれば上出来だ。
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