●化学者 井上やよいのおもしろい話●
第9回 乳酸菌についてのお話
こんにちは☆今回は、お酒造りに貢献するものの、自らの酸で死んでしまう『乳酸菌』についてお話しようと思います!
『乳酸菌』は、糖から乳酸を作り出す菌でしたね。この過程を乳酸発酵といいます。
この『乳酸菌』、動物の皮膚や粘膜などにすみついています!!
だから、搾りたての牛乳を放置しておくと!牛乳の中の糖が乳酸菌の作用によって乳酸に変わります。すると、私たちがよく口にしているヨーグルトやサワーミルクが出来上がるのです♪
これはきわめて自然な現象だと言われています。ここでも、『乳酸菌』の驚くべき働きに、すごいな~と思いますね。
ではもっと凄いお話をしますね。
『乳酸菌』は、発酵食品の誕生にも関わっています!!
今から約5000年前にある国の遊牧民が、ミルクを持って旅をしていました。何日か経った時に、遊牧民は喉が渇いたので、持っていたミルクを飲もうとしました。すると、ミルクが入っている容器の中は、透明な液体と白い固まりになっていました。遊牧民が、それを舐めてみたところ、
酸味のある独特の旨さのあるものだったそうです。
これは、容器の中で『乳酸菌』の乳酸発酵によってミルクからチーズが作られていたのだと考えられます。
チーズもヨーグルトのように『乳酸菌』によって作られた偶然の産物なのですね。
今まで、『麹菌』、『酵母』、『乳酸菌』について、詳しいお話をしてきました。
どの菌もお酒造りだけでなく、私たちの食生活には欠かせないものを作っています。
それは、全て発酵食品と呼ばれていますね。
発酵食品は、3つの大きな力を持っているといわれています。1つ目は、美味しいこと。
2つ目は、栄養価が高いこと。3つ目は、保存性が高いこと。
特に、この保存性が高いということから、昔から重宝される食品でした。
現在、日本古来の発酵食品である、味噌、醤油、お酒は、国際的な食品として世界中から注目されています。
小さな生物の恩恵を受けたこれらの食品をこれからも大切にしていきたいものですね!!



